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研究内容

研究ビジョン

 当研究室では,超伝導を利用し,従来の半導体では実現不可能な,超高速超低消費電力エレクトロニクスを創製します。物理極限に迫る低エネルギー情報処理回路により,スーパーコンピュータ並の高性能デスクトップコンピュータやモバイルスマートルータの実現を目指します。  また、超伝導センサシステムによる,中性子などの量子ビームを用いた高分解能イメージング・計測技術を開発し,これまでに観測のできなかった現象の可視化や科学の解明に貢献します。さらに、高温超伝導体,磁性体,ナノ構造等を利用した,高機能・新機能デバイスの創出にも取り組みます。

研究テーマ

単一磁束量子回路による超高速超低消費電力情報処理

 単一磁束量子(SFQ)回路は,超伝導ループ内で量子化された磁束の有無を'1'と'0'に対応させて演算を行うディジタル回路で,数十GHzから100 GHz以上の高速動作性と,従来の半導体デバイスに比べて3桁以上小さな低消費電力性が魅力的な次世代集積回路技術です.これまでに,大規模SFQ回路のための設計・実証基盤技術の確立を他の研究機関と協力して進めてきました。

単一磁束量子(SFQ)回路

 スーパーコンピュータのアクセラレータ用に試作した演算器アレイ。 50 GHzで動作する16個の演算器を搭載しており,約30,000個のNb/AlOx/Nbジョセフソン接合を集積した,世界最大規模のSFQ回路です(チップ試作:産業技術総合研究所)。

演算器アレイ

 0.23 mW,30GHzプロセッサ.SFQ回路のさらなる低消費電力化に関する研究を進め,物理的な極限に迫る究極の情報処理回路を目指しています。

1.6 mW,56 GHz動作を実証した算術論理演算ユニット.1ワットあたりの演算能力は、毎秒約40兆回に達しました。

超伝導センサシステムによる中性子を用いたイメージング

 超伝導を用いれば,X線やテラヘルツ波,中性子などの量子ビームを検出する高感度センサーを作ることができます。本研究室では,超伝導検出器と後段の信号処理回路を高度に融合した超伝導センサシステムの開発に取り組んでいます。

超伝導センサシステム 超伝導センサシステム

 100万画素中性子イメージング用プロトタイプチップと実装システム。超伝導細線検出器の二次元アレイを形成し,その交点で10Bと中性子の核反応熱を検出して画像を得ます。検出器と同一チップ上に作製したSFQ回路を用いて,運動インダクタンスの微少な変化を高感度で検出するとともに,極低温下でディジタル信号処理理を行い,高速大容量の読み出しを実現します。

高性能・新機能デバイスの創出

 本研究室ではデバイスの作製も行っています。これまでに高温超伝導体による積層型ジョセフソン接合を用いて作製した,フリップフロップの500 GHz動作の実証や,理想整流素子を狙ったナノブリッジ構造をもつデバイスの作製などを行ってきました。最近では,超伝導メモリ素子への応用等を目指し,磁性ナノ粒子の利用や超伝導スピンデバイスの作製にも取り組んでいます。また,電波天文学で用いられるサブミリ波帯電磁波検出器等を念頭に,高品質なNbN/AlNx/NbN接合の作製にも取り組んでいます。

高温超伝導体による500GHz 1/2分周回路

高温超伝導体による500GHz 1/2分周回路

マイクロ波ナノ構造理想整流素子

マイクロ波ナノ構造理想整流素子

高磁性ナノ粒子を用いたメモリ素子

磁性ナノ粒子を用いたメモリ素子

高均一NbNトンネル接合の電流電圧特性

高均一NbNトンネル接合の電流電圧特性

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